INSTITUTE FOR HYDROGRAPHIC STUDIES, HYDRAULICS LAB / MADRID



館長から室内空間を構成している梁の生成過程を説明され、いよいよ中へ。

前を行くのは偶然ACEBO & ALONSOのスタジオに夏の間だけ研修に来ている日本人、ケンゴ君。
同い歳、彼はハーバードで建築を学んでいるようで、いやはや、変なところで知り合うものです。





この17mスパンの梁を移動しながら眺めると、部材の反復による不思議な視覚効果が得られる。
たわんだ梁の中央部分が上下に動き始めるのだ。射し込む太陽光に照らされた壁面に沿って歩く。





ETHZ(スイス連邦工科大学)から実習に来ているエレナとヨハン。奥左は館長、右はヌリア。




右側は増築部分。突然芸のない(当時はあったのか?)スペースフレームに切り替わってしまうので、少し残念だ。




そこから下へ降りて、もと来た道を引き返す。

無柱空間と一言で言ってしまうと陳腐に聞こえるかもしれないが、

完全な自然光のみの空間は、ぼんやりとした、淡い光が充満していた。
澄んだ空気を思わず吸い込み、しばし見とれる。




屋根伏せ。表現もここまで抑制されると清々しい。




奥に見えるのが先ほどの増築部。どうも取って付けたように見える。
オフィス棟の最上階まで上り、マドリッドを俯瞰する。そろそろお別れの時間である。

最後に館長、「この見学が将来の役に立つと信じています」と一言。

はい、頑張ります。




後ろ髪を引かれながらオフィス棟を眺める。




工場側。




というわけで、フィサックのキャリアにとって一つの分岐点となった水道局でした。



>back to architecture guide / madrid